[公開]2017/03/31 [更新]2017/03/31

日本は恥ずかしすぎ!グレンデールに設置された慰安婦像撤去の上訴が棄却

3月27日、米最高裁はカリフォルニア州グレンデール市に設置された旧日本軍の慰安婦像を撤去するよう求めた日本人団体の上訴を棄却しました。

これにより慰安婦像の撤去は実現出来なくなりました。

菅官房長官は

「慰安婦像設置の動きは、わが国政府の立場と相いれない、極めて残念なことだ。慰安婦問題に関する政府の基本的な立場や取り組みについて、正確な理解を求めてきている。引き続きこうした取り組みを続けていきたい」

と述べました。

グレンデールに設置された慰安婦像撤去の上訴が棄却

グレンデールの慰安婦像とは

韓国系アメリカ人の市民団体が費用を負担し、2013年7月30日にグレンデール市の市有地の公園に市の許可の元で設置されました。

 

ソウルの日本大使館の慰安婦像と同じように、椅子に座った一人の少女とその脇には空の椅子があります。

 

そしてソウルの慰安婦像にはない碑文がその脇に埋め込まれています。その碑文には次のように書いてあります。

 

「私は日本軍の性奴隷でした」

乱れた髪は日本帝国軍によってさらわれる少女を象徴しています。
握りしめた拳は正義の回復の決意を象徴しています。
地面についていない裸足は冷たく思いやりのない世界でうち捨てられてきたことを表しています。
少女の肩に止まった鳥は、私達と亡くなった犠牲者達との絆を象徴しています。
空っぽの椅子はまだ正義を目にすることなく高齢で亡くなっていく生存者を象徴しています。
少女の影は彼女と年老いたおばあさんの影で、沈黙したまま過ぎ去っていった時間を象徴しています。
影の中の蝶はいつか犠牲者達がよみがえり、謝罪を受ける希望を表しています。

平和の記念碑

1932年から1945年にかけて、朝鮮、中国、台湾、日本、フィリピン、タイ、ベトナム、マレーシア、東チモール、そしてインドネシアの自宅から日本帝国軍によって連れ出され、強制的に性奴隷にされた20万人以上のアジアとオランダ人女性を偲んで。

 

2012年6月30日のグレンデール市による「慰安婦の日」宣言と2007年7月30日のアメリカ下院による下院決議121号通過を祝い、日本政府がこの犯罪の歴史的責任を受け入れることを求める。

 

これらの恥ずべき人権侵害が決して再び起こらないことが、私達の心からの願いだ。

 

2013年6月30日

 

慰安婦像が設置されたことにより、日本人の子どもがいじめに遭っているという噂も流れました。

 

グレンデールに限らずアメリカでは各地で慰安婦設置の動きが続きました。

 

また、アメリカ以外にもオーストラリアやヨーロッパなどにも韓国系の人達の運動は広がっています。

 

そして、日系人社会はその動きに危機感を抱き、各地で設置阻止の活動をしています。その結果設置阻止に成功したところもあります。

 

またホワイトハウスのホームページで慰安婦撤去の請願が行われ、10万を超える署名を集めました。

 

この訴えを起こした団体と裁判の経緯

原告は歴史の真実を求める世界連合会(GAHT)です。その活動目標は「日本国の名誉を保持し、日本人の名声を不当な蔑みから守ること」となっています。

 

代表はハーバード大学で教鞭を執ったこともある目良浩一教授です。

 

彼らは、グレンデールの慰安婦像設置の目的は日本と日本人の名誉を傷つけ、日米関係を離反させ、日本国を孤立させ、又は、消滅させることだ、元慰安婦を記念すると言っているが、本当は日本を貶めたいだけだとして訴訟を起こしました。

 

彼らは、グレンデールがこのような慰安婦像を設置して外交問題に立場を表明することは、連邦政府の外交権を侵害しており憲法違反であると主張しました。

 

しかし、連邦裁判所では一審二審共に原告の敗訴となりました。

 

要するに、グレンデール市がこの問題で日本政府に歴史的責任を受け入れるよう求め、このような人権侵害が2度と起こらないよう願うのは連邦政府の外交権の侵害でも何でもないということです。

 

また連邦裁判所以外に州の裁判所にも訴えを起こしていましたが、こちらの方はただ負けただけでなく、SLAPP(恫喝的訴訟)だと認定されてしまいました。

 

なぜ彼らは本音を語らない?

この裁判でGAHTは、争点を外交権の侵害やその他いくつかの手続き論に限定しました。

 

恐らくその理由は本音で戦えば勝てないだろうから、その本音を隠して何と勝てる方法を探したということでしょう。

 

また、もし敗訴しても根幹にある主張が否定されることにならないという計算も働いていたのかもしれません。

 

実際、慰安婦像設置阻止に成功した事例を見ると、このように日韓の間で見解の相違がある問題を持ち込めば、地域を分断してしまうだけだという主張で戦った場合に阻止に成功しています。

 

ですから同じ戦略をとることにしたのだと思います。しかし、それもあっけなくはねつけられてしまったというわけです。

 

しかし、彼らの本音は、慰安婦像が日本の名誉を汚し、日本人を蔑むものだから許せないというものです。

 

彼らの主張の根幹にあるのは、慰安婦は性奴隷などではなく、20万人もの女性達が強制連行された事実はないというものです。

 

確かに20万という数字は一人歩きしています。学者の推定では2万から20万までその幅はかなりあります。

 

ですから、その上限の数字ばかりを取り上げるのはいささか不公平かもしれません。しかし、この数字は間違いだと否定されたわけでもないのです。ですからこれが嘘だと決めつけるのも間違いです。

 

そして、強制連行はなかったという点ですが、これはごく狭い意味においてのみ正しいと言えるのです。

 

それは日本人の兵隊が朝鮮人の家に土足で踏み込んで、嫌がる女性を力ずくで引っ立てていくことです。

 

朝鮮半島出身の日本軍慰安婦は確かにそのような形で連れて行かれたのではありませんでした。

 

日本軍がやったのは、軍人による直接的な拉致ではありません。軍は業者に要請し、その業者が言葉巧みに女性を騙したのです。

 

内地の工場で働かないか、看護婦として兵隊さんの包帯を取り替える仕事をしてみないかと。そして数百円の前借金で人身売買されたのです。

 

軍がこうしたことを知らなかったはずはなく、この大規模な人権侵害を黙認していたのは明らかです。

 

それなのに、日本人の軍人が直接暴力的に連れ去ったのではないから日本は悪くないという言い訳は通用しません。

 

そして、慰安婦は性奴隷ではないという主張ですが、これも恥ずかしいからやめて欲しい主張です。

 

慰安婦は人身売買の犠牲になり、自分の自由意志ではなしに売春婦にさせられ、辞める自由もありませんでした。

 

これこそが性奴隷ではないでしょうか?

 

日本人はとかく慰安婦はたくさんお金を稼いでいたなどと言います。

 

日本では例え本人の意思に反して売春を強要しても、賃金を払い、時々娯楽を提供し、前借金を返済し終えれば年季が明けて家に帰れるなら、それは奴隷ではないと考えるのかもしれませんが、国際的な価値観では自分の意思に反して売春を強要されているなら、それは性奴隷に他ならないのです。

 

日本政府の態度について

日本政府は今回の訴訟で米最高裁判所に対して、この上告を受理すべきだという意見書を出しています。

 

政府は国連の人権委員会などにも、「軍や官憲が直接日本軍『慰安婦』を強制連行したことを証明できる証拠は見当たらない」という答弁書を提出しており、この問題で巻き返しを狙っているようです。

 

政府は性奴隷という表現は不適切であり、強制連行はなかったと言っているのです。しかし、そんな主張は国際的には通りません。

 

慰安婦の実態は性奴隷であり、軍の関与の下で彼女らは強制的に動員されたのです。アメリカの報告書には、軍は直接女性集めを行ってはいなかったと書いてあります。

 

アメリカはそれについてはちゃんと知っています。しかし、軍が直接やったのであろうと業者を通じてやったのであろうと大きな違いはないのです。

 

これは間違いなく日本軍が犯した罪なのです。

 

日韓両政府は2015年12月28日に日韓合意を結び、この問題を最終的かつ不可逆的に解決したとしています。

 

しかし、韓国ではこの合意を破棄しろという声が高まっています。大統領選に出馬している候補達も皆破棄する、見直すと言っています。一体それはなぜなのでしょうか?

 

それは、日本が謝罪も賠償もしなかったからです。確かに合意の中にはおわびする、責任を痛感するといった文言があるのは確かです。

 

しかし、それは日本の法的責任を認めたものではありません。当時の日本軍や政府が当時の国際法や国内法に違反したという事実を認めていないのです。

 

そして、10億円を拠出しましたがそれは正式な国家賠償ではなく、あくまでも慰労金のようなものに過ぎません。

 

ですから、韓国国民の理解が得られないのです。ですから大使館前の慰安婦像は撤去されないし、逆にどんどん増えているのです。

 

政府は法的責任を認め、慰安婦像撤去の要求も控えるべき

軍が慰安婦の移送に関わり、当時の刑法に違反したこと、また醜業条約で定められた保護を与えることを怠ったことは間違いありません。

 

ですから、日本は素直に法的責任があることを認め、日韓合意の修正に応じるべきです。そして慰安婦像が建てられることに文句を言うのもやめるべきです。

 

釜山の領事館前に慰安婦像が設置されたことに憤って大使と総領事を帰国させましたが、到底加害者が取る態度とは思えません。

 

世界中にナチスの蛮行を忘れないようにするためホロコースト博物館があります。一体ドイツ人がそれに文句を言うことが考えられるでしょうか?

 

彼らはナチスのやったことを自らの責任として深く悔いており、故にホロコースト博物館では深く頭を垂れるのです。

 

それと比べて日本人の何と見苦しいことか。自分たちのやったことを認めようとせず、必死に歴史を修正しようとしています。少しは恥ずかしく思うべきでしょう。